難易度が高いと言われる保育士試験に独学で挑戦し、一発合格を目指している方もいるでしょう。いつからスタートすればよいのか、勉強時間や効率的な方法などを知れるとよいですよね。今回は、独学で保育士試験に一発合格するための対策や、勉強するうえでのコツなどを紹介します。
保育士試験は独学でも一発合格できる?
保育士試験はその他の国家試験と比べて合格率が低く、受かるのが難しいと言われています。
通信講座や通学講座、独学など試験に向けた勉強方法はさまざまありますが、独学で挑戦するのであれば、できるだけ時間やお金がかからない一発合格を目指したいですよね。
保育士試験は難易度が高いと言われていますが、しっかりと対策すれば独学で一発合格することも可能なようです。
この記事で、一発合格するためにはいつから勉強すればよいのか、また勉強のコツなどを押さえて、最短で保育士試験合格を目指しましょう。
対策方法を紹介する前に、まずは試験の日程や科目、合格率などの概要をおさらいします。
保育士試験の日程
保育士試験は、毎年前期(春)と後期(秋)の年2回開催されます。2022年の前期・後期試験の日程は以下の通りです。
保育士試験の科目
筆記試験は、以下の9科目が出題範囲です。
筆記試験
- 保育原理
- 教育原理
- 社会的養護
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
各科目100点満点中60点以上(ただし「教育原理」と「社会的養護」はそれぞれ50点満点中30点以上)で合格となります。
実技試験
実技試験は、以下の3分野のうち2分野を選択して試験を行います。
- 音楽に関する技術
- 造形に関する技術
- 言語に関する技術
各分野50点満点中30点以上、2分野あわせて60点以上得点すれば合格となります。
保育士試験の合格率
厚生労働省の資料によると、2020年の保育士試験全体の合格率は約24%です。
過去の筆記試験の合格率の推移と比較しても大きな差はないため、例年20%前後が合格率の目安と言えるでしょう。
例年実技試験は80%程度の合格率であるのに対し、筆記試験は20%前後を推移していることから、保育士試験の一発合格のカギは筆記試験と考えられそうですね。
独学で保育士試験に一発合格するための対策例を、勉強の進め方の流れに沿って説明します。
いつから勉強するか考える
独学での一発合格を目指す方が気になるのは、合格に必要な勉強時間や期間のようです。
以下の目安を参考に、試験日から逆算していつから勉強を始めればよいか考えてみましょう。
勉強時間
独学で一発合格した方の勉強時間の目安は、およそ100~150時間程度のようです。
平日は1日1時間、週末は1日3時間など、ライフスタイルに合わせて1カ月にどの程度勉強時間を確保できそうか計算してみましょう。
勉強期間
目安の勉強時間を算出したら、期間を定めます。
勉強期間を短く設定すると勉強時間が十分にとれない一方で、長期の計画にするとモチベーションの維持が難しくなるでしょう。
一発合格を目指す場合は2カ月~4カ月、長くても半年程度に集中して勉強するとよいかもしれません。
試験までのスケジュールを組む
目安の勉強時間と期間を定めたら、自分なりのスケジュールを組んでみましょう。
以下は勉強期間を2カ月~3カ月とした場合のスケジュールの一例です。
1週目~2週目:参考書を読み込んでインプットする期間。科目ごとの内容理解。
3週目~7週目:webで公開されている過去問や参考書の過去問対策。
8週目~9週目:模擬問題集を使って実践に向けた対策を強化。
10週目以降?:総復習の期間。参考書と一問一答を使って最終チェック。
このように、おおまかなスケジュールを組んで可視化すると、自分の進捗を確認しやすくなるでしょう。
また、「〇週目には、過去問で7割以上得点できるようにする」といった目標もあわせて設定しておくと、モチベーション維持にもつながりそうですね。
独学用のテキストを選ぶ
保育士試験対策のテキストは、独学向けのものも多く販売されています。
わかりやすいイラストつきや一問一答式、丁寧な解説入りの過去問題集など内容はさまざまです。書店で手に取って確認しながら、自分にとってわかりやすいテキストを選んでみましょう。
また、本だけではなく、電子書籍やスマートフォンアプリ、音声形式のテキストもあるようです。
それぞれを上手に活用すれば、家事の合間や移動中などにも効率的に学習を進められそうですね。
自分に合った勉強方法で進める
無理なく勉強を進められるやり方を見つけられれば、一発合格に向けて効率よく学びを深められるかもしれません。
勉強方法には正解がないため、以下の例のように自分に合う方法を見つけて実践しましょう。
テキストを読みながらノートにまとめる
とにかく過去問を解き、解説を読んで覚える
アプリで一問一答をくり返して覚える
以上のほかにも、机に向かって集中して勉強するときは過去問のテキスト、隙間時間に勉強するときはスマートフォンアプリなど、いくつかの方法を組み合わせて取り組むのもよいですね。
筆記とあわせて実技の対策もする
筆記試験から実技試験までには約2カ月半の期間があります。
筆記が終わったら、結果が出る前に実技試験の対策を始めましょう。
筆記に合格しても実技をクリアできなければ試験合格とはならないため、一発合格するためにはできるだけ早いうちから対策しておくことが大切です。
実技試験の課題はあらかじめ「全国保育士養成協議会」のHPで確認できるため、事前に概要を把握したり、受験する分野を選んでおいたりすると対策しやすいかもしれませんね。
毎日コツコツと続ける
独学で保育士試験の勉強をするときは、以下の例のようにできるだけ毎日時間を確保して、コツコツと進めることが大切です。
- 仕事の日は最低でも30分勉強する
- 休みの日は2時間以上勉強する
- 移動中は音声で勉強する
合格率の低さからわかるように、保育士試験は直前になって知識を詰め込んでも一発合格できない、難易度が高い試験のようです。
そのため、日々の習慣のようにして試験勉強を進めることを心がけましょう。
それにより、モチベーションの維持や目標管理がしやすくなるかもしれませんね。
インプットとアウトプットを繰り返す
保育士試験に一発合格するには、知識のインプットはもちろんアウトプットも大切です。
初めのうちはインプットをメインに行い、途中からアウトプットと交互に行うようにしていきましょう。
そしてある程度インプットが深まったら、アウトプットを重視して過去問や模擬試験などを解き、ぬけ漏れている知識を足していくとよさそうです。演習と復習を繰り返しながら、一発合格を目指して勉強を進めましょう。
隙間時間を有効活用する
隙間時間を有効的に使うことも重要なコツです。
例えば、机に向かえる時間やまとまった時間を確保できるときは演習など問題を解くのに使い、通勤時間や仕事の休憩時間、家事の合間などは、知識のインプットや暗記などを行うとよいでしょう。
限られた時間の中で勉強することで、より集中して取り組めそうですね。
しっかりと対策をして、独学で保育士試験の一発合格を目指そう
今回は、保育士試験を独学で一発合格したい方に向けて、いつから勉強すればよいのか、必要な勉強時間の目安などを紹介しました。
保育士試験は例年の合格率の低さからみると、難易度が高い試験といえるでしょう。
しかし、自分に合った勉強法を見つけて具体的なスケジュールを組むなどの対策をとれば、突破できる可能性は十分にあります。
今回紹介した対策方法やコツを参考に自分なりの方法で勉強を進め、独学で保育士試験一発合格を目指しましょう。
保育士バンク!は、保育士さんの転職をサポートするお仕事紹介サービスです。
専属のアドバイザーがこれから保育士を目指すあなたの就職・転職を全面的にフォローいたします。
初めての保育業界への就職に不安を感じている方はぜひご登録くださいね