お知らせ 合格学習法

資格試験の勉強法

子どもたちの成長に関わることができる仕事として、人気が高い保育士。全国的に保育士が不足していることや、保育園以外での活躍の場もどんどん広がっていることから、保育士資格を目指す人が増えています。そこで今回は、保育士になりたいと考えている方に向けて、独学・一人の勉強でも合格ができるのか、保育士になるための最適な学習法をご紹介します。

保育士を目指す方法は2つ

保育士になるためのルートは1つではありません。
大きく分けると、2つの方法があります。

1つ目は保育士養成校(専門学校・短大・大学)を卒業すること、2つ目は保育士の国家資格試験に合格することです。
それぞれ要件があり、具体的な取得方法も違うので、どちらのルートを取るかで、保育士になるまでの年数や費用、対策などが異なります。

専門学校・短大・大学を卒業するルートを取れるのは、学校に数年間通うことができるだけの費用のある人や、高校卒業後に進学するなど比較的年齢が若い人です。
子どもの頃から保育士になろうと決めていた場合などはこのルートを取ることが多いようです。

一方、保育士の国家資格を受験するルートは、大人になってから保育士を目指すような人が多く取るルートです。
受験資格さえ満たせば誰でも受験できますし、年齢の上限はないので、子育てが一段落した人など幅広い世代の人がこのルートで保育士になっています。

学習方法によっては1年以内に資格を取得することも可能で、費用も独学であればテキスト代と受験費用のみ、通信講座を利用する場合でも、講座の受講費用と受験費用のみです。
保育士養成校(専門学校・短大・大学)を卒業するより安く済むので、コストをかけずに保育士になりたい人に向いているルートといえるでしょう。

①保育士養成校(専門学校・短大・大学)を卒業する

このルートは、厚生労働大臣指定の「保育士を養成する学校その他の施設」に入学し、必要な科目を履修して卒業することで、自動的に保育士資格を取得することができるルートです。
保育士養成施設として国が認めた施設をきちんと卒業することで、保育士試験を受験することなく保育士資格を取れるということになります。

「保育士を養成する学校その他の施設」には、大学・短期大学・専門学校などがあり、所要年数は大学4年、短期大学2年、専門学校2年以上です。
保育士養成校(専門学校・短大・大学)を卒業することのメリットは、卒業と同時に資格が取れることと、実技試験の実習をカバーできるという点です。

保育士の国家試験を受験する場合には、二次試験として実技試験が課されており、筆記試験とは別に対策を講じておかなければなりません。
保育士養成校では、卒業と同時に保育士資格を取得できますが、卒業するには指定科目の単位をすべて取る必要があります。
この中に、実習科目も含まれているのです。学校の先生になるための教員免許を取得するのに、教育実習が課されているのと同じです。

②保育士試験に合格する

保育士試験は、全国的に保育施設や保育士の数が不足しているのを受けて、2016年から試験が年2回、前期と後期で実施されるようになりました。
試験内容は筆記試験と実技試験に分かれます。

筆記試験は5つの選択肢から1つを選ぶマークシート方式で記述式はありません。
筆記試験は全部で9科目ありますが、一度に全部合格する必要はないとされています。

合格科目は3年間有効です。1科目だけでも合格した場合は、「一部科目合格通知書」が届きます。
年に2回試験が受けられて、合格科目は3年間有効なので、3年間で6回試験を受けて、その中で9科目合格していけば良いことになります。
そして、筆記試験にすべて合格すると、二次試験である実技試験に進むことができます。

合格の目安は、筆記試験は各科目100点満点の6割、実技試験は、選択した2科目各50点満点の6割です。
保育士試験の合格率は20%程度、平成29年の合格率は21.6%で難易度は難しめです。
保育士試験を受験するルートの場合は、試験を受験して合格する必要があります。

また、保育士試験を受験するは、「受験資格」を満たしていなければなりません。
必ずしも保育関係の学部・学科を卒業している必要はなく、年齢の上限もありませんが、以下のいずれかの資格を満たしている必要があります。

受験資格

大卒、短大卒、専門学校卒の場合

大卒・短大卒の方は、保育士とは関係ない学部学科であっても卒業すれば受験資格を得ることができます。
専門学校卒の方は、以下の条件をクリアしていれば、卒業と同時に受験資格が得られます。
・学校教育法に基づいた専修学校であること
・卒業した課程が修業年限2年以上専修課程であること
※上記条件どちらか一方でも満たしていない場合には、条件資格を得ることができません。
ただし、1996年3月31日以前に保育科の高校を卒業している方は、受験資格を得ることができます。

高卒の場合

高校の方は、卒業年度によって受験資格の有無が変わります。
・1991年3月31日以前に高校を卒業した方
 無条件で受験資格があります。
・1991年4月1日以降に高校を卒業した方
 『児童福祉施設で2年以上かつ2880時間以上の実務経験』が別途必要となります。ただし、例外として『高校の保育科を1996年3月31日以前に卒業した方は実務経験なし』で受験資格を得ることができます。

中卒の場合

中卒の方は『児童福祉施設で5年以上かつ7200時間以上の実務経験』が必要となります。

在学中、中退の場合

4年制の大学に在学中もしくは中退、短大・専門学校在学中でも条件付きで受験資格を得ることが可能です。
●大学
・在学中の方で、2年以上在学し、62単位以上修得済みであること。
・在学中の方。ただし、年度中に2年以上在学、または62単位以上修得が満たせなかった場合、合格しても無効になります。
・大学中退の場合、2年以上在学し、62単位以上修得済みであること。
●短期大学
・在学中の方。ただし、年度中に卒業が出来なかった場合、合格しても無効となります。
●専門学校
・在学中の方。ただし、修業年限2年以上の専門課程であることと、年度中の卒業が条件。卒業が出来なかった場合、合格しても無効になります。

資格試験の勉強方法としては、独学・通学講座・通信講座の3つの方法があります。
それぞれどんな特徴があるのかみていきましょう。

①費用を抑えるなら「独学」

独学は自分で参考書などを購入して、一人で勉強することです。

独学で学ぶことのメリットは、費用が安いことです。
市販されているテキストを自分で購入するだけなので、基本的にテキスト代しか費用がかかりません。
思いたったらすぐに勉強を始められるのもメリットです。

しかし、独学での学習は、受験日までの勉強計画を自分で立てて、自分一人で実行していかなくてはなりません。
自己管理できる人でないと、計画倒れになったり挫折してしまう可能性が出てきます。
もちろん一人で勉強するので、わからないことが出てきても質問できる人がいないのも大きなデメリットです。

②自分で学習管理できない人は「通学講座」

通学講座での学習は、独学とは違い、合格までの勉強計画を立ててくれたり、わからないことがあれば質問できます。
そのため、スケジュール管理に自信がない方や知識がなくはじめて学習する方にはぴったりな学習法といます。
ただ、好きな時間に自分のペースで学習できない、通学に時間がかかる、高額な学習費用がかかるなど、家事や育児、仕事が忙しい方には向いていないでしょう。

③保育士試験合格を目指すなら「通信講座」が最適

通信教育で学ぶことのメリットは、自宅で好きな時間に勉強ができる点です。
通学講座では時間通りに学校に通う必要がありますが、通信講座は自宅にテキストやDVDなどの教材がすべて届くので、自宅で自分のペースで学習できます。

家事や育児、仕事などで忙しい人でも、限られた時間で効率よく学習を進めることができ、通学講座と比べて学習費用も安く抑えられ、経済的にもおすすめです。
また、独学とは違い、カリキュラムに沿って学習するだけで試験合格に必要な知識が身につくことや、わからないことがあればすぐに質問できることなどのメリットもあり、これから保育士試験にチャレンジしようと考えている方には最適な学習方法と言えるでしょう。

保育士試験を効率的に勉強する方法

独学で保育士の試験対策を取るなら、効率的に勉強する必要があります。
ここでは、勉強するときのポイントや注意点などを紹介します。

過去問や予想問題は勉強する前に内容を確認

試験対策として過去問や予想問題を繰り返し解くことは重要ですが、勉強する前に使っている問題集が最新のものかどうかは確認しておくべきです。
なぜなら、保育士試験の出題範囲は法改正によって変更されることが珍しいことではなく、出題範囲が変更される前のテキストや問題集を使ったのでは、せっかくの勉強が無駄になる可能性があるからです。
特に「社会福祉」「子ども家庭福祉」「保育原理」「教育原理」「社会的養護」は出題範囲が変更されやすいので注意がいります。

保育士試験を合格するために必要な勉強時間

保育士試験を受験するに当たり、合格に必要な勉強時間は100~180時間だと言われています。
これは1日1時間勉強すれば、3ヶ月~6ヶ月で必要な勉強時間に到達できることになります。
保育士試験は半年に1回のペースであるため、試験日から逆算していつから勉強をスタートすればいいかを考え、集中して取り組むことが合格への道です。

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